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PRESS RELEASE
スピン流を介した流体発電現象の大幅な発電効率向上を実現

電子の自転の流れであるスピン流を介した流体発電現象のマイクロメートルスケールの微細流路における特性を解明し、微細になるほど発電効率が飛躍的に向上することを発見しました。
微細流路で流れは層流と呼ばれる状態になり、微小な渦のような液体運動が流路全域に広くなだらかに分布します。
このことが、より微細化に適した特性と発電効率の増大につながっています。スピン流を介した流体発電現象の基礎理論は2017年に予言しており、本研究ではこの流体発電現象の実験的実証を層流領域において実現しました。実験の結果、層流領域では発電効率がおよそ10万倍向上することが確認されました。
スピン流を介した流体発電現象は微細化により特性が大きく向上することが示唆され、また、流路の内部および外部に付加装置を必要としません。このため、スピントロニクス技術を取り入れたナノ流体デバイスや微細な流れを用いた流速計などに応用できると期待されます。


スピン流体発電の概念図。円管内の液体運動の4分の1断面図。渦の大きさ(赤矢印)の向きは渦運動の回転軸を 表す。スピン流は渦の大きさの空間変化によって発現する。スピン流が発生している場所 でスピン流体発電による起電力が発現する。